「お玉串」と「ご奉仕」の心

神社参拝で「玉串(たまぐし)」を神前にお供えする場面があります。榊の枝に白い紙垂(しで)がついたもので、神社ではよく見かけます。しかし改めて「なぜ、これを御神前にお供えするの?」と聞かれる方も多くいらっしゃいます。
玉串は、神様に参拝者の“心”をお捧げする象徴です。
榊は「栄える木」と書き、古くから神様の御印(みしるし)とされてきました。
榊に、紙垂という清らか、神聖を示す紙を添えることで「どうか、この心を神様に届けてください」という祈りを形にしたものです。
「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」とは正式参拝や祈祷、祭典に参列した方が神様へ「玉串」を奉って拝礼することです。
神様に「私の真心をお受けください」とお伝えする行為でもあります。
お金や物ではなく、心そのものを差し出すことに意味があります。
神様は豪華な供物を望まれるのではなく、たとえ小さくても誠実な心をこそ喜ばれるのです。
そして、この“心をささげる”という行いは、何も神前だけのことではありません。
日常の中で「人を思い世のために役立とうとする」。
その気持ちこそ、神様への奉納です。
神社の仕事を手伝う。悩んでいる人に寄り添い神様を知ってもらう、自分の仕事・役割を誠実にやり遂げる。寄付をする。
それら全てが「ご奉仕」です。
神様は、感謝を忘れず日々を誠実に生きる人を愛されます。
自分のためではなく、神様、みこと様のために働こう、役立たとうとする心。
玉串に込める「感謝」と「誠」は日々の暮らしにも通じます。
「神様に仕える」ということは特別な人にだけ、神社という場にだけ発現するものではありません。
あなたも日々の中で、神様、みこと様と心の波長を合わせていけば、自ずと気づきが生まれ御用を果たすことができるのです。
神様は、小さな真心を見逃されません。
今日も一つでも、奉仕できることを。
その積み重ねこそが神様が一番、喜ばれる奉納です